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弁護士の役割

弁護士は、基本的人権と社会正義の実現者

弁護士の役割

弁護士には、法律事務に関する包括的な代理権が独占的に与えられています。言い換えれば、法律に関する業務のすべてに代理権が与えられているのは弁護士だけです。このように弁護士には排他的で独占的な権利が与えられていますので、それに見合った役割を果たさなければならない職責があります。

弁護士法1条1項には、「基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする」と定められていますが、このことが弁護士の使命です。この基本的人権の擁護と社会正義の実現を、依頼人のための法的なサービスや、社会貢献のための業務を通じて果たしていくのが弁護士の役割です。


1. 基本的人権の擁護と社会正義の追求

依頼人の絶対的にな味方としてその人権を徹底的に守る

社会正義を追求刑事弁護は人権擁護という弁護士の役割との関係で最もわかりやすく重要な業務です。例えば、報道等でも取り上げられるような事件では、その犯罪者は様々な社会的圧力や偏見等にさらされることになりますが、その犯罪者にも人権がありこれは当然に尊重されなければなりません。

弁護士は社会的な圧力に屈することなく、依頼人の人権を擁護する使命を負っていますので、刑事弁護人として懸命に被告人の人権を擁護します。何かの事件やトラブルで弁護士に相談される際は、全てを包み隠さず弁護士にお伝えください。

弁護士は、どのような場合も依頼人の味方となり、依頼人の権利を守るために徹底的に戦います。


社会正義を追求する

経済的利益現代社会においては様々なトラブルがつきものです。本来権利とは特別なことをしなくても当然に保護されるべきものであるはずですが、現実は必ずしもそうではありません。人の弱みにつけ込んだ詐欺や、法律の盲点を突いた巧妙な犯罪、さらには巨悪事件とよばれるようなものに至るまで、社会正義を脅かす問題は多々あります。

社会的に有名な事件では、大弁護士団が結成され多くの弁護士が被害者の救済や犯罪行為の追及に尽力したことがよく見られますが、弁護士はこのような多くの人々を傷つける凶悪な存在にも屈することなく正面から戦うことで、社会正義を実現していく役割も担っています。


2. 依頼人の権利を守る頼もしい味方としての弁護士

依頼人のために具体的に妥当な経済的利益を確保する

トラブルの予防措置トラブルによって何かしらの被害を受けた際には、そのトラブルが起きる前の状態に戻すことが本来的な解決方法です。しかし、事故で亡くなった方を生き返らせることはできませんし、怪我を負わせた場合に事故の加害者が自ら治療するわけにもいきません。そして、精神的な苦痛をなかったことにすることも不可能です。

そこで、民法は「金銭賠償」を損害賠償の原則としています。紛争の解決に金銭が用いられるのはそのためです。しかし、交通事故で人身被害に遭った場合を例にとれば、保険会社から提示される慰謝料の額がその被害への補償として具体的に妥当なものであるかを判断することは、一般の人には難しいことです。

そのため、不当に低い金額で示談に応じている被害者も少なくありません。それは、被害者の権利が守られてないことに等しいともいえます。このような場合、権利には姿や形がありませんので、金銭という評価可能なものにして計るほかないのです。ですから依頼人の経済的利益を守ることも弁護士の重要な役割となります。


代理人として「権利実現のプロセス」を守ります

ストレスを回避権利とは本来的には、黙っていても当然に守られ実現されるものでなければなりませんが、現実はそうではありません。例えば、暴力等で被害を受けた女性が加害男性にその賠償を求めようとしても、対等に交渉することは難しいでしょうし、それを要求することも被害者にとって酷すぎます。このように、トラブルの当事者の力関係や交渉の巧拙によって、権利が十分に実現されないことは、実際に起こっています。

弁護士には包括的な「代理権」が認めれていますので、依頼人のあらゆる行為を代理することができます。先の例の場合にも被害女性の代理人として弁護士が加害男性に賠償を求めることで、被害者が身の危険を感じることも、賠償を求める交渉のために仕事を休んだりすることも不要となり、通常通りの生活を送りながら正当な権利を実現することが可能となるのです。弁護士は代理人としての業務を通して正当な権利が実現する「プロセス」も守る役割を担っています。


トラブルや権利侵害を未然に防ぐことも弁護士の重要な役割です

社会生活弁護士は発生したトラブルを解決するためだけに依頼するものと思われがちです。しかし、最も望ましいのはトラブルが発生しないことです。そこで弁護士はトラブルの発生や権利侵害を予防するために、問題解決のプロだからこそ有している知識経験をご提供することが可能です。例えば、遺産相続における「遺言」や、協議離婚の際の「離婚協議書」、企業取引等における契約書作成に弁護士が関わり契約文言の詳細を詰めることは、トラブル予防の典型例です。

侵害された権利を回復することも当然に重要ですが、権利が侵害されないために必要な支援を地域の方々にご提供していくことも権利を守る使命を課せられた弁護士の重要な役割なのです。


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